豪華なお節料理にオードブル、お餅たっぷりの雑煮など年越しから三が日はごちそう三昧。大人はお酒もいただいて、おめでたい気分が盛り上がります。
しかしご馳走が続いた分、松が明ける頃には胃腸が少々お疲れ気味に…。今も昔も、そこは変わらないのでしょう。1月7日は、お正月にフル活動した胃腸を労わるため「七草粥」を食べる日とされてきました。
これは中国から伝わった「人日の節句」の「七種菜羹」の風習と、古代から日本で行われてきた若菜摘みの風習が混じりあったもの。いずれも邪気を払い無病息災を祈る、まさに「開運ごはん」なのです。
七草とは芹、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ。この7種類の野菜を刻んで白粥に混ぜたものが七草粥。疲れた胃腸を休ませ、冬に不足しがちな青菜を補うという意味もあるのでしょう。
「七草なずな 唐土の鳥が 日本の土地に 渡らぬ先にストトントン…」などの歌に合わせて前日に菜を刻み、当日の朝に粥に入れるというような風習が日本各地に伝わっています。
私たちも仕事初めに備えて、七草粥で心身をリセット。新たな年を健やかな気持ちで始めましょう。
好きが高じて食をテーマに20余年、食べては書く日々を送るライター・エディター。