撮影「Takashi Maki」
この時期に大切なのは、まず体に残っている熱を取り去ること。そして空気の乾燥する秋に備えること。
体にこもった熱や火照りを取り去るには、夏野菜が有効。キュウリやナス、トマト、パプリカなどが名残の時期を迎え、真夏より実がしっかり詰まって味も香りも濃厚になってきます。
そこでおすすめなのが夏野菜のカレー。食べやすい大きさにカットして蒸し煮にし、市販のカレー粉とブイヨンで味を整えるだけ。ルーを使ったカレーと違ってサラサラのスープ上に仕上がるから、夏バテで胃腸が弱っている時も食が進みます。
野菜だけでも十分においしくできますが、好みでベーコンや骨つきチキン、卵を加えるとボリュームアップして、食べ盛りの子供たちにも喜ばれます。

一方、秋の乾燥で痛めがちな呼吸器や肌をケアするのに有効なのが、旬を迎えた梨です。そのまま生でいただくのはもちろんですが、コンポートにするのもおすすめ。台湾では梨のコンポートに、渇きを潤す働きを持つ白キクラゲや蓮の実を合わせたスイーツもあるのだとか。
万全の体調で迎える実りの秋、きっといいことがあるはずです!
好きが高じて食をテーマに20余年、食べては書く日々を送るライター・エディター。