【第103回】問題:穂発芽とは

今回のクイズは「穂発芽」(ほはつが)についてです。
例年、お米の出来具合は、天候に大きく左右されます。今年は梅雨が長く、猛暑続きですが、秋からの天候はどうなることでしょうか?
稲には「刈り取り適期」というものがあります。これは「このタイミングで刈り取ればちょうどいい」というものですが、雨が続くとコンバインを田んぼに入れることができないため(田んぼがぬかるんでいるため)刈り取りが出来ません。
そうこうしているうちに適期を逃し、やがて田んぼの稲の穂から芽が出てくる場合があります。これを「穂発芽」と言います。
問題
さてこの「穂発芽」について問題です。「穂発芽」について正しく述べているものを次のア~エから選び、記号でお答えください。
ア.「穂発芽」が起こった稲は非常に縁起がいいとされて、脱穀されず稲穂のまま高値で取引される。
イ.「穂発芽」が起こった稲はでんぷんのアミロペクチンの量が増えるため、餅菓子用に使われる。
ウ.「穂発芽」が起こった稲はでんぷんが分解されて発芽に回るため味が落ちる。
エ.「穂発芽」が起こった稲は食用に向かないため、翌年の育苗に使用される。
■正解
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ウの「「穂発芽」が起こった稲はでんぷんが分解されて発芽に回るため味が落ちる。」でした!
長雨であったり、稲が収穫前に倒れて地面についたりすると、稲穂から芽が出てきます。この穂発芽が発生すると、米粒内の酵素が活性化し胚乳に蓄積されているデンプンを分解して生長エネルギーなどに消費するため、粒重が減少し変質を起こして品質が低下します。「穂発芽」が起こりやすい品種は、種としての休眠期間の長短にも関係しますが、いずれにしても生産者にとってはせっかく秋まで順調でも最後の収穫でこのようなトラブルがありえるので、稲作は最後まで気を抜くことができません。
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