

いま見直されるニッポンの伝統野菜
ここ数年、日本ならではの食文化が見直される中で「伝統野菜」という言葉を耳にする機会が増えてきました。「伝統野菜」とは、日本各地で古くから栽培され自家採種を重ねていく中で地域の気候風土に適応したもの。それぞれ独特の風味を確立した野菜で、京都の「聖護院大根」や金沢の「加賀れんこん」などが有名どころ。昭和の大量生産・大量消費が求められた時代に、経済効率の良い交配種「F1」に押されて消滅の危機に晒されましたが、スローフードや地産地消の波に乗って再評価の動きが高まり、復活復権への取り組みが各地で盛んになっています。

甘み豊かで香り高い「木之山五寸にんじん」
そのひとつが愛知県大府市木之山地区で大正時代から栽培されてきた「木之山五寸にんじん」です。身が芯まで赤くきめ細か、確りした甘みと芳醇な香りが特徴で、最盛期には30軒ほどの農家が自家採種により栽培してきました。しかし生産農家の高齢化や後継者不足のため、今や出荷を行える生産者の数が激減。現在は、昭和39年から自家採種を続けてきた「木之山五寸にんじん」の第一人者・山口友和さんと、様々な愛知の伝統野菜栽培を手がける山口茂樹さんの2人が、「木之山五寸にんじん」を次世代に伝えようと頑張っています。


木之山五寸にんじんが主役のまぜごはんの素
この希少な「木之山五寸にんじん」に注目したのがミートボールで知られる石井食品。素材本来の美味しさを最大限に引き出すべく無添加調理に取り組む石井食品では、2016年から地域と旬をテーマに地場食材を用いた食品を展開してきました。その一環として「木之山五寸にんじん」にも注目。2017年にまぜごはんの素を開発し地元限定で発売。2年めには地元・知多半島にある「南蔵商店」のたまり醤油を取り入れてバージョンアップし、大きな反響を呼びました。
炊き上がった白いごはんに混ぜるだけ。調理はお手軽簡単なのに、びっくりするほど味わい豊か。調味料に砂糖を全く使っていないのに「木之山五寸にんじん」は噛みしめるほどに甘く、多くの人が抱いていたニンジンに対するイメージを大きくひっくり返しました。


木之山五寸にんじんをのせて味わうまぜごはんの素(1合用) (常温品)【石井食品公式オンラインショップ】ダイレクトイシイ
https://shop.directishii.net/detail.php?ctg=14011&keyno=340「無添加調理だから」イシイの木之山五寸にんじんをのせて味わうまぜごはんの素(1合用) (常温品)の商品詳細ページです。お買上合計5,400円(税込)以上で送料無料(冷凍品は別途計算)です。おまとめ買いにご利用ください!


木之山五寸にんじん まぜごはんの素(2合用)(常温品)【石井食品公式オンラインショップ】ダイレクトイシイ
https://shop.directishii.net/detail.php?ctg=14011&keyno=272「無添加調理だから」イシイの木之山五寸にんじん まぜごはんの素(2合用)(常温品)の商品詳細ページです。お買上合計5,400円(税込)以上で送料無料(冷凍品は別途計算)です。おまとめ買いにご利用ください!
ニンジンが好きになるハンバーグとスープも登場
そして、取り組み4年めを迎えた今年、新たに「木之山五寸にんじん」を使ったハンバーグとにんじんスープが新登場。頬張った時、舌の上に広がるのは幸せ感じる甘味と旨味。ニンジン特有の青臭さは感じられず、これならニンジンが苦手な子どもも美味しく食べられるはず。「木之山五寸にんじん」を味わい尽くすシリーズは、ますますパワーアップしています。

新商品の発表会では、生産農家のおふたりと石井食品の石井智康社長、元農林水産大臣で「日本の種子を守る会」顧問の山田正彦さん、「あいち在来種保存会」代表世話人の高木幹夫さんが登壇し、パネルディスカッションを開催。自家採種の禁止を含む種苗法の改正など、伝統野菜をめぐる難しい状況も話題にのぼりました。しかしその苦境も、伝統野菜の魅力を知る人が一人でも増えれば、次世代に受け継がれる可能性も大きくなるはず。「木之山五寸にんじん」のまぜごはんやハンバーグ、スープを味わうことで、伝統野菜を丹精込めて育てる人を応援し、日本の食の未来を明るいものにしませんか?


好きが高じて食をテーマに20余年、食べては書く日々を送るライター・エディター。