【ご馳走!おみそ汁レシピ第21回】秋鮭のうまみと野菜たっぷり「鮭の石狩汁」

【ご馳走!おみそ汁レシピ第21回】秋鮭のうまみと野菜たっぷり「鮭の石狩汁」

冬の具だくさんおみそ汁というと、豚汁が思い浮かぶ方も多いでしょうが、鮭と野菜の「石狩汁」もおすすめです。鮭の切り身で作る鍋物「石狩汁」を一椀仕立てにしたもので、気軽に美味しく作れます。体が温まり野菜の栄養で体調も整えてくれる、バランスの良い一品ですので、ぜひ鮭の美味しい秋冬に召し上がってください。


「ごちそう!おみそ汁レシピ」第21回は、北海道の郷土料理「石狩鍋」をアレンジした、野菜たっぷりの「石狩汁」をご紹介します。鮭から出る旨味と野菜の甘みがよくマッチして、子どもさんにも好評なやさしいお味です。鮭以外の具材は、冷蔵庫の残り野菜でアレンジ可能。ごはんのお供に、栄養価の高いおかずとして活躍します。

赤い身の色素は「アスタキサンチン」によるもの

鮭の身は赤いので、赤身の魚と思われがちですが、実は白身の硬骨魚。きれいなサーモンピンクの色素は、フラミンゴの羽の色と同じ「アスタキサンチン」によるものです。アスタキサンチンはサプリメントになるほど抗酸化力が高く、なんとビタミンCの約6000倍!紫外線によるシミやシワの予防をはじめ、眼精疲労や筋肉疲労、アンチエイジングにもはたらくと言われているので、どんどん食べたい食材です。

秋から冬の鮭は、脂がのって栄養満点

鮭は種類が豊富な魚ですが、日本で売られているのは主に「白鮭」です。オホーツク海やベーリング海まで回遊する魚として知られており、9月から11月までの間に、生まれた川に戻って産卵します。この時期の鮭を「秋鮭」や「秋味」と呼び、中でも川をさかのぼって産卵する直前の鮭が、最高に脂がのっています。

この脂の中に多く含まれるのが、DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)という脂肪酸。DHAは、脳神経をサポートして記憶力や学習能力を高めるはたらきが期待でき、EPAは血液をさらさらに保ち、脳血栓や心筋梗塞の予防や血中コレステロールや血圧、血糖値のコントロールにもはたらきます。また、糖質を燃やすビタミンB群や皮膚を正常に保つビタミンA、骨を丈夫にするビタミンDも豊富で、中高年以降の女性や発育期の子どもの栄養源としておすすめです。

野菜の栄養をどっさりいただきましょう

今回はキャベツ、玉ねぎ、にんじん、じゃがいも、4種の野菜を使用しました。きのこや大根などもよく合いますので、冷蔵庫にあるもので工夫してみてください。

キャベツ

胃によい成分「キャベジン(ビタミンU)」を含む、葉野菜の代表格。生でよし、煮てよし。風邪予防に欠かせないビタミンCも豊富です。また、骨を丈夫にする「カルシウム」、そのカルシウムのはたらきを助ける「ビタミンK」も含まれ、骨粗しょう症の予防にもおすすめです。

玉ねぎ

独特の辛味や刺激の源となるのが硫化アリルの一種「アリシン」。血液をさらさらにして血栓を予防するので、生活習慣病の気になる世代にはどんどん食べてほしい野菜です。また、血液中の善玉コレステロール(HDL)を増やすはたらきで、動脈硬化にも効果がると言われています。

にんじん

最も特徴的な栄養素は「β―カロテン」。体内で「ビタミンA」に変換され、粘膜の健康を維持したり、免疫力を高めてくれます。皮周辺に栄養が多く含まれるので、なるべく皮ごと、または薄くむいて使うようにしましょう。トマトに多く含まれる抗酸化成分「リコピン」も含有します。

じゃがいも

豊富な「ビタミンC」を含みます。でんぷんの保護作用で、加熱してもビタミンが壊れにくいのが特徴です。むくみにはたらくカリウムも豊富で、皮に含まれる「クロロゲン酸」というポリフェノールには抗酸化作用が期待できます。

「鮭の石狩汁」レシピ

手順

お魚のおみそ汁は、臭みを出さないための一工夫が必要。魚にしっかり火が通るまでは、沸騰をキープするように注意しましょう。

1.鮭を食べやすい大きさにカットします

生鮭の切り身を食べやすい大きさに切って、少量の酒を振りかけておきます。こうすることで、魚の生臭みを抑えます。このとき、塩鮭ではなく生鮭(塩味がついていない)を使用するようにしてください。塩鮭だと味が濃くなりすぎるため、おみそ汁には向きません。

2.野菜を鮭と同じくらいの大きさに刻みます

にんじん、じゃがいもは3㎜くらいの薄切りに。玉ねぎは5㎜くらい、キャベツは小さめのざく切りにします。火を通したときに食感がばらばらにならないよう、バランスよくカットしてください

3.昆布の出汁でさっぱりと

具材に魚が入るので、いりこ出汁やかつお出汁では風味が濃厚になりすぎます。このような場合は、さっぱりとした昆布出汁で仕上げると美味しくいただけます。まずは沸騰した出汁の中に鮭を入れ、2分ほど沸騰させたまま火を通します。ここで温度が下がると生臭くなるので、小さな沸騰が続くように火力を加減してください。

4.野菜を煮えにくい順に入れます

最初ににんじんとじゃがいもを入れ、1分煮ます。その後に玉ねぎを入れ、1分。最後にキャベツを入れて2分。このときも沸騰が続くようにしてください。途中、アクが浮きますのでこまめに取ってください。

5.味噌はやわらかな甘みの麦こうじ味噌

火を止めて、お味噌を溶き入れます。鮭の石狩鍋でも白っぽいお味噌を使いますが、石狩汁も濃い味の味噌より、やわらかい風味の甘いお味噌がよく合います。味噌が溶けたら再度火にかけ、沸騰寸前で火からおろします。

5.彩にねぎを散らして完成!

お椀に盛り付けたら、彩りにねぎの小口切りを散らして完成。体を温めたい人は、生姜を加えてもいいでしょう。七味を振っても美味しくいただけます。

今回のまとめ

魚も野菜も発酵食品(味噌)も、一度に摂れる栄養満点メニュー「石狩汁」。ごはんのおかずとして、でんぷんの消化吸収もサポートします。寒い冬、冷蔵庫にある野菜で作ってみてください。マイルドな口当たりで、子どもさんにも喜ばれる味です。

鮭は栄養の宝庫!アスタキサンチンが豊富な鮭の栄養と調理法
https://www.olive-hitomawashi.com/column/2016/12/post-10.html

鮭の旬は「秋から冬」!種類による違いと栄養成分まで
https://shufuse.com/629

野菜図鑑
https://www.yasainavi.com/zukan/

この記事のライター

料理記者を経て、飲食店経営や化粧品会社のマーケティングの経験をもつ。
根っからのごはん党です。趣味は世界の美味しいものを食べ歩くこと。
飲食店経営者として厨房に立っていた経験から、レシピ開発のお仕事もさせてい
ただいています。

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