【第5回】問題:「ごはん」の水分量は?

今回は「炊飯編」です。
今さらながら…「生米(きまい)」の状態の米粒は非常にかたい性質を有しています。
この米粒を食べやすいように柔らかくし、さらに甘みを引き出し、粘りを出すために行う調理技法が「炊飯」です。
炊飯は「煮る」「焼く」「蒸す」「むらす」の複合加熱と言われています。
その過程のなかで米のでんぷん質をα化(糊化)し、「ごはん」へと仕上げていくのです。
当然のことながら、「炊飯」において重要な役割を果たしているのは「水」です。
「炊飯」の前から水に触れさせることにより(洗米)、米粒の硬度を下げ、米粒の中に熱を十分に伝えるように水を浸透(浸漬)させるのです。
このように米粒内の水分量を増やすことが「生米」を「ごはん」へと昇華するのですが…
米粒がいわゆる「生米」とされている状態での水分量は一般的に15%前後。
これが炊飯を経ることにより米粒のなかの水分量が変わりますが、「ごはん」となった時に最終的にはどの程度の水分量になっているでしょうか?
次のア~エから選び、記号で答えて下さい。
ア.約18%
イ.約35%
ウ.約53%
エ.約62%
■正解
答えは、ページをスクロールしてくださいね!
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エの「約62%」でした!
米粒はごはんになると約2.2倍の大きさになりますが、水分はそれ以上に増えているんですね。繰り返しになりますが、炊飯における水の役割は非常に大事です。例えば、実際に火を点ける前、最初に米粒を水につける際の温度も非常に重要です。洗米のときの水温が3~4度くらいの方が米粒にゆっくりと水分が入ります。そうするとでんぷんの溶出が抑えられ、しっかりした米粒になります。水温が高いとでんぷんの溶出が早くなるため、しっかりと炊きあがりません。このように「米粒が最初に水に触れる瞬間」というのは非常に大事なのです。
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