【ご馳走!おみそ汁レシピ第18回】食感の違いを楽しむ、「れんこんのみぞれ汁」

【ご馳走!おみそ汁レシピ第18回】食感の違いを楽しむ、「れんこんのみぞれ汁」

朝夕がひんやりしてきました。暖かい食べ物が美味しくなる季節です。熱々の汁物を食事に添えて、たっぷりの野菜で栄養補給しましょう。今回はこれから旬を迎える「れんこん」のおみそ汁。調理法によって食感が大きく変化する楽しい食材です。栄養価も高いので、子どもさんにもおすすめです。


「ごちそう!おみそ汁レシピ」第18回は、晩秋から冬にかけて収穫期を迎える「れんこん」がテーマです。半分はすりおろし、半分は叩き砕いて二つの食感を一度に楽しむ、ちょっと目先の変わった一品。濃厚なとろみがあるので、体がぽかぽか。冷え性の方には特におすすめです。

れんこんは縁起の良い野菜

お正月料理に欠かせない「れんこん」。茎に穴が開いていることから「先の見通しが良い」とされ、お祝いの膳に用いられます。このユニークな形の正体は、蓮の地下茎が肥大したもので、原産国は中国からインドに広がる一帯。主に沼や蓮田などで栽培されます。

日本での生産は、茨城県がトップ。次いで徳島県が続きます。旬は10月ごろから春までで、泥付きで出回るのは品質を長く保つための昔ながらの知恵です。なお、れんこんの穴は通常9つと言われていますが、個体によっては8や10のものもあるようです。

ビタミンCで美肌と風邪の予防

れんこんの栄養素で注目したいのが、ビタミンC。なんとレモンの1.5倍も含まれている美容食材です。ビタミンCはメラニン色素の生成を抑えるだけでなく、これからの季節には風邪予防にも効果的。ぜひ料理にれんこんを取り入れて、冬場のビタミン補給に励みましょう。

また、れんこんのビタミンCは、豊富なでんぷん質で守られているため、加熱しても損なわれにくいのが特徴です。このでんぷん質はとろみのもとになるため、今回ご紹介するみぞれ汁や、れんこん餅などに、すりおろして利用されます。

おなかすっきり食物繊維が豊富

れんこんには水に溶けにくい性質の食物繊維が豊富に含まれ、便秘がちの方のお助け食材でもあります。煮ても焼いても、すりおろしても繊維はしっかり残るので、お好きな調理法でOK。

また、ごはん党の方は食後の血糖値の急昇が気になることも多いでしょうが、食物繊維には、血糖値をゆるやかに上昇させるはたらきがあります。さらに、コレステロールが吸収されにくくなる効果もあり、生活習慣病などが気になる方には積極的に食べていただきたい野菜です。

ポリフェノールで抗酸化

れんこんの切り口は空気に触れると茶色く変色します。これは、れんこんのアクに含まれるポリフェノールのせいで、酢水で酸化を防ぐのはそのためです。ポリフェノールは抗酸化にはたらくと言われ、止血、鎮痛作用や下痢の改善効果もあるため、胃や腸、のどの弱い方にもおすすめです。

「れんこんのみぞれ汁」レシピ

手順

れんこんは変色しやすいため、酢で色を保つ下ごしらえが必要です。あらかじめ500CCの水に小さじ2杯程度の酢を加えて酢水を用意しておきましょう。なお、保存の際は濡らしたキッチンペーパーで包み、ビニールに入れて野菜室へ。

1.れんこんの半量を叩いて割ります

れんこんは皮つきのまま水で洗い、皮をむいて半々の量に分けます。その半量を大まかにカットし、ビニール袋へ。瓶の底や肉たたきなどで叩き潰し、細かい目のざるに入れて上からまんべんなく酢水をかけておきます。あまり細かくしずぎると歯ごたえがなくなりますので、形が残る程度に仕上げましょう。

2.残りの半量をすりおろします

れんこんののこり半量は、すりおろして少量の酢を加え、ざっと混ぜておきます。入れ過ぎると味に影響するので、ほんの少しで大丈夫です。

3.材料がそろったら、出汁を火にかけます。

今回の具材は、れんこんオンリー。しかし、食感が二通り楽しめるのは、れんこんの下ごしらえが違うためです。出汁が沸騰したらまず叩き割りを加え、3分ほど静かに沸騰させます。次に、すりおろしを入れて2分ほど煮ます。このとき、火が強すぎるととろみがきつくなりすぎるので、ようやく沸騰する程度にしてください。

左:すりおろし、右:叩き割り

4.味噌は白さを生かすコンビネーション

今回はれんこんの白さを生かすため、白みそと色の薄い麦みそを合わせました。白みそが甘いぶん、麦味噌はシャープな辛口です。

出来上がり。すりおろしを多くすればとろみが濃くなり、少なくすればさらりと仕上がります。最後に香りのよい七味唐辛子を振ると、淡白なれんこんの風味にアクセントがプラスされます。

今回のまとめ

とろ~り、シャキシャキ。やさしい味わいと楽しい食感が印象深いおみそ汁です。少し味を濃い目に作ってとろみを濃くすれば、ごはんにかけてとろろ汁のようにもいただけます。ちょっと肌寒い日は、ぜひ熱々のみぞれ汁で温まってください。

レンコン(蓮根/れんこん)の栄養価と効能:旬の野菜百科
https://foodslink.jp/syokuzaihyakka/syun/vegitable/renkon3.htm

レンコンの栄養と効能5選|良好倶楽部
https://ryoko-club.com/food/lotus-root-nutrition.html

Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B3%E3%83%B3

この記事のライター

料理記者を経て、飲食店経営や化粧品会社のマーケティングの経験をもつ。
根っからのごはん党です。趣味は世界の美味しいものを食べ歩くこと。
飲食店経営者として厨房に立っていた経験から、レシピ開発のお仕事もさせてい
ただいています。

関連する投稿


【ご馳走!おみそ汁レシピ第19回】旨味たっぷり!「鶏ごぼうのおみそ汁」

【ご馳走!おみそ汁レシピ第19回】旨味たっぷり!「鶏ごぼうのおみそ汁」

熱々のおみそ汁が美味しい季節がやってきました。定番の具材もよいですが、ちょっとボリューム感が欲しいときは、お肉をプラスするとリッチになります。今回は、出汁に旨味が出る「鶏肉」と、冬に美味しい「ごぼう」を組み合わせた「鶏ごぼう」のおみそ汁。栄養価が高いので、育ち盛りの子どもさんにもおすすめです。


【ご馳走!おみそ汁レシピ第17回】秋満開!「3種のきのこ」のおみそ汁

【ご馳走!おみそ汁レシピ第17回】秋満開!「3種のきのこ」のおみそ汁

いよいよ秋の味覚が市場に出そろい始めました。毎日、おかずを用意するのが楽しくなりますね。秋の食材と言えば「きのこ」が代表的ですが、せっかく旬なので、いつもと違うラインナップはいかがでしょう。今回は「花びら茸」「ひら茸」「ヤマブシ茸」、3種のきのこを取り揃えてみました。


【ご馳走!おみそ汁レシピ第16回】素朴な山の幸「里芋ときくらげ」のおみそ汁

【ご馳走!おみそ汁レシピ第16回】素朴な山の幸「里芋ときくらげ」のおみそ汁

お盆を過ぎると、そろそろ秋の味覚が店頭に並び始めます。山の幸では、さつまいもや松茸が代表的ですが、そのほかにも美味しい秋のご馳走はたくさんあります。今回は、9月ごろから収穫期を迎える「里芋」と「きくらげ」のおみそ汁をご紹介します。二つの異なる食感を、ぜひお楽しみください。


【ご馳走!おみそ汁レシピ第15回】ボリューム満点「冬瓜と豚肉」のおみそ汁

【ご馳走!おみそ汁レシピ第15回】ボリューム満点「冬瓜と豚肉」のおみそ汁

暦の上では秋といっても、まだまだ暑さは本番。ぐったり元気の出ない方も多いのではないでしょうか。そんな時のお助けメニューが「ピリ辛」。今回は煮込み具合で様々な食感が楽しめる「冬瓜」と、ビタミンの宝庫「豚肉」で、ピリ辛のボリュームおみそ汁に仕上げました。ごはんにも相性ぴったりです。ぜひエネルギーをチャージして、残暑に負けないパワーを養ってください。


【ご馳走!おみそ汁レシピ第14回】湯葉と三つ葉のおみそ汁

【ご馳走!おみそ汁レシピ第14回】湯葉と三つ葉のおみそ汁

今年は梅雨入り、梅雨明けが例年より遅い地方が多く、安定しない気候で体調を崩している方も多いようです。今回は、そんなお疲れの方にもたっぷりと栄養を摂っていただける「湯葉と三つ葉」のおみそ汁をご提案します。たんぱく質の宝庫、大豆の力でパワーアップ。爽やかな三つ葉の香りで食欲増進をめざしましょう。


最新の投稿


【お米クイズ】第64回:5キロ袋のお米粒の数

【お米クイズ】第64回:5キロ袋のお米粒の数

「これは知ってほしい!」五ツ星お米マイスター・小池 理雄が、皆さんへお米のトリビアを毎回楽しくお届けする「お米クイズ」。 第64回は「5キロ袋のお米粒の数」についてです。


【パナソニック】Wおどり炊きの美味しさを科学しに新米試食体験会に行ってきました!

【パナソニック】Wおどり炊きの美味しさを科学しに新米試食体験会に行ってきました!

神楽坂 AKOMEYA 2階 フロアにて、パナソニック主催の新米試食体験会が2019年10月7日(木)に開催されました。ごはんニュースでは、2回にわたって、試食体験会をレポートします。


新潟米「新之助」が、市川海老蔵さん 第五回自主公演協賛決定!ロビープロモーション実施!

新潟米「新之助」が、市川海老蔵さん 第五回自主公演協賛決定!ロビープロモーション実施!

新潟米「新之助」は、市川海老蔵さんの「第五回自主公演 ABKAI2019~第1章FINAL~『SANEMORI』」に協賛することが決定しました。 公演は2019年11月5日(火)からBunkamuraシアターコクーン(東京・渋谷)で開催されます。これに伴い、公演期間中、会場内ロビーにて、新潟米「新之助」のプロモーションを実施します!


今年の新米をいち早く! 新潟市で一番早く収穫されるお米「五百川」登場!

今年の新米をいち早く! 新潟市で一番早く収穫されるお米「五百川」登場!

NSGグループの株式会社アグリライフは、食を介して健康を創ろうと、新潟市で安心・安全な農産物づくりを行っている会社です。昨年から、新潟市の星山米店さんとタッグを組み、極早生米「五百川(ごひゃくがわ)」の生産に取り組んできました。


【ご馳走!おみそ汁レシピ第20回】お鍋の残りで「焼き豆腐と春菊のおみそ汁」

【ご馳走!おみそ汁レシピ第20回】お鍋の残りで「焼き豆腐と春菊のおみそ汁」

あったか鍋物が美味しい季節になってきました。たくさん野菜が摂れるので、冬の健康メニューとしてもおすすめです。中途半端に残った野菜は、翌朝のおみそ汁に活用しましょう。今回はすき焼きなどによく使用する「焼き豆腐」と「春菊」を組み合わせてみました。独特の香りが朝の気分をすっきりさせてくれますよ。