【ご馳走!おみそ汁レシピ第16回】素朴な山の幸「里芋ときくらげ」のおみそ汁

【ご馳走!おみそ汁レシピ第16回】素朴な山の幸「里芋ときくらげ」のおみそ汁

お盆を過ぎると、そろそろ秋の味覚が店頭に並び始めます。山の幸では、さつまいもや松茸が代表的ですが、そのほかにも美味しい秋のご馳走はたくさんあります。今回は、9月ごろから収穫期を迎える「里芋」と「きくらげ」のおみそ汁をご紹介します。二つの異なる食感を、ぜひお楽しみください。


「ごちそう!おみそ汁レシピ」第16回は、ちょっと早い秋の味覚を先取りしました。秋から冬にかけて収穫される「里芋」は、芋の仲間では飛びぬけた栄養素を持つ優秀食材。輸入品がほとんどになった「きくらげ」も、この時期は生の国産が出回ります。ぜひ今だけの旬の味覚をお見逃しなく!

見た目は地味でもパワー満点の「里芋」

独特のぬめりが特徴の「里芋」。関西地方では「小芋」と呼ばれる、和食には欠かせない食材です。一年中スーパーに出回っているため、季節感を感じにくいかもしれませんが、国内での収穫期は9月ごろから冬にかけて最盛となります。原産は東南アジアと言われており、濃厚な栄養成分と食物繊維を含んでいるのが特徴。煮物や揚げ物など、様々な料理に活用できます。

独特のぬめりの正体は「ガラクタン」

里芋の皮をむくと、手にぬめりを感じます。このぬめりの正体は「ガラクタン」という成分と食物繊維によるもの。ガラクタンは炭水化物とタンパク質の複合体で、コレステロールを下げる、高血圧を予防する、肥満を予防する、など様々なはたらきがあります。生活習慣病や体重増加が気になる方は、ぜひ里芋をヘルスケアにお役立てください。

その他の里芋の栄養素としては、塩分を排出してむくみを取るカリウムが豊富に含まれています。なお、触ると手がかゆくなる人も多いと思いますが、それは「シュウ酸」によるものです。調理をした後は、しっかり手洗いをしておきましょう。

漢字で「木耳」、きのこの一種です

「きくらげ」を漢字で書くと「木耳」。木の幹から耳のように生えるためその名がついたもので、くらげと名前がついていますがきのこの一種です。まるで海のくらげのようなコリコリとした歯ごたえが特徴で、酢の物や炒め物、汁物などオールマイティーに使えます。現在、日本の市場に出回っているきくらげは、約98%が中国産。秋の短い旬の間だけ、生の国産きくらげが出回りますので、見つけたらぜひお試しを。乾燥きくらげに比べて身が厚く、ぷりぷり感がさらに強く感じられます。

骨粗しょう症の予防に「きくらげ」

きくらげは素晴らしい栄養成分の宝庫。鉄分はレバーの3倍、カルシウムは牛乳の2 倍、さらに豊富な食物繊維と「ビタミンD」を含んでいます。ビタミンDは日光を浴びると体内で生成されるビタミンで、骨の形成にはたらきます。不足すると骨粗しょう症やこどものくる病、成人の骨軟化症を引き起こすため、普段から欠かさないように摂取することが大切です。特に女性は中高年を過ぎると骨が弱る方が多いので、たっぷり摂るように心がけましょう。

「里芋ときくらげのおみそ汁」レシピ

では、おみそ汁を作ります。里芋は下ごしらえが面倒なイメージがありますが、おみそ汁なら皮をむくだけでよいので、気軽にトライしてみてください。きくらげは生でも乾燥でも美味しく仕上がります。

手順

1.きくらげを食べやすい大きさに切ります

生のきくらげは、熱湯で30秒ほど湯通しして、食べやすい大きさに切っておきます。乾燥のきくらげを使用する場合は、ぬるま湯にひとつまみの砂糖を入れ、15分~30分ほどきくらげを戻します。このとき、しっかり全体が漬かるようにしてください。戻すと膨らみますので、分量にはご注意を。

2.里芋の皮をむいてカットします

里芋は、頭と底を落とし、六角形から八角形の柱状に皮をむきます。(写真下側)ぬめりで刃を滑らせないよう、注意してむいてください。縦に皮をむくのが難しい場合は、少しずつむいても大丈夫です。むき終わったら、一口大の輪切りにしておきます。

なお、煮物などしっかり煮るときは塩で表面をこすってぬめりを取り除きますが、おみそ汁はさっと加熱するだけなので、そのまま使用して大丈夫です。

3.里芋ときくらげを出汁で煮ます

鍋に人数分の出汁を入れ、火にかけます。沸騰したら里芋を入れ、箸がすっと通るまで5分ほど煮ます。このとき、ぐらぐらと煮立たせると汁にぬめりが出てしまうので、ようやく沸騰するくらいに保って静かに火を通してください。また、あくが出たらまめにすくっておきます。

4.里芋が煮えたら、きくらげを入れて味噌を

里芋が煮えたら、きくらげを入れて2分ほど煮ます。煮すぎると食感が損なわれるので、さっと軽く煮る感じで。火が通ったらコンロのスイッチを切って、味噌を溶き入れます。

味噌は信州の麦こうじ味噌を使用しました。色は白っぽいですが、信州らしい辛口で豆の味が濃厚です。味噌が溶けたら再び火にかけ、再び沸騰する寸前で火からおろしてください。

5.仕上げに青ねぎを添えて完成

出来上がり。里芋の煮具合は、お好みで調整してください。ぬめりが気になる場合は、小口に切った後に表面を塩でもんで、水洗いしてから調理してください。薬味には青ネギの小口切りを。

今回のまとめ

豚汁や芋煮など、味噌味の汁物と相性の良い里芋。秋に出回る新物は、一味違うのでぜひ旬のうちにおみそ汁で召し上がれ。ごはんに偏ってしまう食生活のサポーターとしても、里芋+きくらげは強い味方です。どんどん食べて健康づくりにお役立てください。

健康にダイエットに!「里芋」って実はすごい栄養成分を含む食材なのです
https://tenki.jp/suppl/sumiyo/2016/11/05/17101.html

【名医のTHE太鼓判!】 最強食材キクラゲの栄養や効果効能おいしいレシピをご紹介!
https://annneme.net/kikurage-kouka-kounou-resipi-1721

この記事のライター

料理記者を経て、飲食店経営や化粧品会社のマーケティングの経験をもつ。
根っからのごはん党です。趣味は世界の美味しいものを食べ歩くこと。
飲食店経営者として厨房に立っていた経験から、レシピ開発のお仕事もさせてい
ただいています。

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