残暑を涼しく過ごす「二十四節気七十二侯」 8月の暦

残暑を涼しく過ごす「二十四節気七十二侯」 8月の暦

古代中国で考え出されて日本に取り入れられた、季節の指標「二十四節気七十二侯」。それから長い年月を経て日本の気候風土に合うように調整され、日本人の暮らしに欠かせない指標となりました。「二十四節気七十二侯」を知ることは、季節を感じ取り心豊かでな暮らしを育むこと。


撮影「Takashi Maki」

8月は 8日に立秋を迎え、暦の上ではもう秋。とはいえ、まだまだ暑さが続きます。立秋から8月末までの、なかなか終わらない暑さを見舞うのが、残暑見舞い。熱中症対策を万全に整えて、夏の終わりを楽しみましょう。
8月23日からの「処暑」の頃には、田んぼの稲にも穂が出て、日に日に実りが充実して次第に色づき始めます。この時期を乗り越えれば、秋の入り口はすぐそこです。

撮影「Takashi Maki」

二十四節気「立秋」8月7日~8月22日

暦の上では、この日から秋。七十二侯では「涼風至(すずかぜいたる)8月8日~8月11日」となります。しかし灼熱の日本列島では、まだまだ暑い日が続きます。サルスベリやキョウチクトウの鮮やかなピンクが真っ青な空に映えます。

この時期は、いかに残暑と戦うかが、暮らしのポイント。エアコンや扇風機を上手に使うのはもちろん、打ち水をしたり、朝顔やヘチマを育ててグリーンカーテンにしたりも室温を下げるのに有効です。
すだれや風鈴で目や耳から涼しさを感じ取るのも日本の夏ならではの楽しさ。

続いて「寒蝉鳴(ひぐらしなく)8月12日~16日」を迎える頃には、夏の終わりを告げるヒグラシが懸命に鳴きます。去る夏を惜しむような音色に、切ない気持ちを覚える人も多いでしょう。
さらに七十二侯は「蒙霧升降(ふかききりまとう)8月17日~22日」に移ります。深い山の森や水辺に白く濃いきりが立ち込める頃。山の秋はもうじきです。

「立秋」のごはん 夏野菜のだし

路地の夏野菜が出回るこの時期に食べたいのが、山形名物の「だし」。ナスやキュウリ、ミョウガやオクラ、大葉を細かく刻んで混ぜ合わせて醤油をかけまわした郷土料理です。
夏野菜の香りと、するりとした喉越しで、食欲がないときでも箸がすすむこと間違いなし。炊き立てのごはんにかけるのが一番ですが、冷奴にかけてよし、そうめんやそばに乗せてよし。花がつををかけても美味しいものです。
盆地の暑い夏を乗り切るための昔ながらの智恵、今年の夏に試してみてはいかがでしょう。

撮影「Takashi Maki」

撮影「Takashi Maki」

盂蘭盆会8月15日

年に一度、ご先祖様が彼岸から帰ってくるのがお盆。家族や親戚が集まって過ごすという方も多いでしょう。
13日には、帰ってくるご先祖の目印になるよう麻幹(おがら)を炊いて迎え火とするのも懐かしい風景。精霊棚にキュウリの馬やナスの牛、ホオズキをお供えしたことを覚えている人も多いでしょう。
この頃になると、朝夕にはようやく涼しい風が吹き始めます。厳しい暑さも峠を越えたというところでしょうか。日が落ちる頃には涼やかな虫の音も聞こえ始め、秋の気配が忍び寄ってきます。

二十四節気「処暑」8月23日~9月6日

処暑となれば暑さもピークを過ぎて、ひと息つける頃。七十二侯は「綿附開(わたのはなしべひらく)8月23日~27日」に。綿花の萼が開き、フワフワとした綿毛が飛び出し、綿の収穫期を知らせます。
勢いよく咲いていたむくげの花も名残の頃を迎えます。夏休みも終わって子どもたちも学校へ戻り、ほっとするおかあさんも多いのでしょうね。

次侯は「天地始粛(てんちはじめてさむし)8月28日~9月1日」。暑さが静まり、冷たい空気が秋の気配を運んできます。
そして処暑の末侯「禾乃登(こくもつすなわちみのる)9月2日~6日」へ。田の稲も実り始めて、次第に頭を垂れるように。黄金に色づく田んぼが見られるのも間近です。
しかしこの時期は台風の季節。古くから「二百十日」と呼ばれる9月1日前後は台風の多い日や風の強い日と言われ、農家の三大厄日とされてきました。
そこで日本各地で行われたきたのが、風鎮めの祭り。越中八尾の日「おわら風の盆」もそのひとつです。

撮影「Takashi Maki」

「処暑」のごはん サツマイモごはん

この頃に旬を迎えるのが、路地のイチジク。そのままでも、コンポートやジャムにしても美味しいのですが、食卓にのせるのなら白和えがオススメ。胡麻の香りやなめらかな豆腐が、イチジクの甘みや種のツブツブ感を引き立てます。
また、この頃になるとサツマイモの新ものが市場に出回ります。黄金色のサツマイモを炊き込んだイモご飯は、一足早い秋の味覚。ほっこり甘い秋を頂きましょう!

この記事のライター

好きが高じて食をテーマに20余年、食べては書く日々を送るライター・エディター。

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二十四節気 七十二侯 8月

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