【ご馳走!おみそ汁レシピ第15回】ボリューム満点「冬瓜と豚肉」のおみそ汁

【ご馳走!おみそ汁レシピ第15回】ボリューム満点「冬瓜と豚肉」のおみそ汁

暦の上では秋といっても、まだまだ暑さは本番。ぐったり元気の出ない方も多いのではないでしょうか。そんな時のお助けメニューが「ピリ辛」。今回は煮込み具合で様々な食感が楽しめる「冬瓜」と、ビタミンの宝庫「豚肉」で、ピリ辛のボリュームおみそ汁に仕上げました。ごはんにも相性ぴったりです。ぜひエネルギーをチャージして、残暑に負けないパワーを養ってください。


「ごちそう!おみそ汁レシピ」第15回は、夏のラストスパートを乗り切るスタミナおみそ汁。冬瓜と豚肉の組み合わせは、冬場の豚汁とは一味違う、すっきり味が特徴。唐辛子の刺激で、ごはんがモリモリすすみます。豚肉は疲労回復にもいいので、夏バテしている方は、ぜひ栄養豊富なピリ辛おみそ汁で元気を出してください!

「冬瓜」という名前なのに夏の野菜?!

「冬瓜」はその名前から、冬の野菜と思っている方も多いでしょうが、実は7月から秋にかけてが旬の夏野菜。固くて分厚い皮に覆われているため、「収穫した実が冬まで保存できる」ということで、冬瓜という名前がつけられました。

ウリ科の野菜の中でもかなり大型であるため、スーパーでは半割りまたは1/4で売られていることがほとんどです。緑色の皮を割ると、中身は水分約95%の白い果肉が現れます。原産は熱帯アジアですが、日本に渡来したのは平安時代といわれ、すっかり日本の食生活になじんだ野菜です。

むくみを解消する冬瓜、種はダイエットにも

夏野菜の特徴である、カリウムが豊富です。むくみを取り除く作用があり、足のつりやすい方に効果あり。また、高血圧の方にも積極的に食べていただきたい野菜です。さらにビタミンCを豊富に含むため、風邪や肌荒れの予防にも役立ちます。なお、冬瓜の種は中国では生薬として扱われ、漢方の書物「本草綱目」では、痩せたい人はたくさん食べるようにと記載されています。

豚肉は疲労回復の強い味方!

豚肉は脂っこいイメージを持つ方も多いようですが、実はとても優秀な美容食。豚肉のたんぱく質は吸収効率にすぐれ、ビタミンが豊富に含まれています。特に、体内で糖質をエネルギーへと変えるはたらきで、疲労回復に効果のある「ビタミンB1」が牛肉の10倍も含まれており、これは全ての食品の中でも群を抜いて多い数値です。このため、夏バテで体がだるい方には特におすすめの食材です。

また、女性に嬉しい成分として「ナイアシン」も注目です。「ナイアシン」はお肌や粘膜をすこやかに保つはたらきがあり、うるおいや弾力をアップさせてくれます。さらに、二日酔いの時に体内にたまる、アセトアルデヒドという成分を分解するはたらきがあるので、お酒の好きな方にもおすすめです。その他、神経痛の改善や血行促進作用、コレステロール抑制効果もあり、健康と美容の強い味方です。

「冬瓜と豚肉のおみそ汁」レシピ

手順

では、おみそ汁を作りましょう。豚肉は生から入れてもよいのですが、アクが出やすく汁の色が黒ずむことがあります。冬瓜の淡白な風味を邪魔しないよう、今回はさっと湯通しして使います。

1.冬瓜はワタを取って食べやすい大きさに

まずは中の種を出しましょう。冬瓜は真ん中に種を含んだやわらかいワタがあるので、大きめのスプーンなどでくりぬくように取り除きます。なお、取ったワタや種も食べられますので、スープなどに活用してください。

写真ではまるごと1個のワタを処理していますが、冬瓜は大きいので、必要な分量だけ切り出して使ってください。おみそ汁ですと、一人お玉1杯程度が目安です。

ワタを抜いたら次に皮をむきます。固いので手を切らないよう注意してください。これを1㎝ほどの厚さで食べやすい大きさに切りますが、皮に近い方は固く、ワタに近い方はやわらかいため、どちらも含まれるように切ると、仕上がりの食感が均一化します。

2.豚肉を湯通ししてちぎります

豚肉の部位は、あまり脂の多くない薄切りが適しています。煮た後に細かくちぎるので、細切れや切り落としで十分です。塩を少量入れた水を沸騰させ、さっと表面が白くなる程度に湯通ししたら、冷水に5秒ほどくぐらせ、キッチンペーパーで水切りをします。これを、手で適当な大きさにちぎります。こうすることで、包丁を使うより汁の含みがよくなります。

3.冬瓜と鷹の爪を出汁で煮ます

鍋に出汁を人数分入れ、火にかけます。沸騰し始めたら冬瓜と鷹の爪を入れて煮ます。鷹の爪は種類によって辛さが異なるので、最初は控えめに入れて様子を見てください。今回は種抜きの鷹の爪1本分の輪切りを、4人分のおみそ汁に使用しました。

なお、鷹の爪は非常に刺激が強いため、手で触らないようご注意ください。もし、目を触ってしまうと炎症の原因となります。

煮る時間は、食感の好みによります。もし、サクッとした歯ごたえを残したい場合は、5分程度。とろりとした冬瓜ならではのやわらかさを楽しみたい場合は7~10分ほど煮てください。ただし、あまり煮過ぎると溶けます。ほどほどで仕上げましょう。

4.冬瓜が煮えたら豚肉も加えて2~3分

冬瓜がお好みに煮えたら、豚肉も加えて2~3分ほど煮ます。アクが浮いたらていねいにすくってください。煮えたら火を止めて味噌を溶きいれます。

今回は麦の麹味噌です。甘めの麦味噌もよく合います。味噌が溶けたら再び火にかけ、再び沸騰する寸前で火からおろしてください。

5.仕上げに青ねぎを散らして完成

出来上がりました。これは少しやわらかめに煮た冬瓜で、透き通ってとろとろです。仕上げに豚肉を引き立てる青ねぎの小口切を散らし、風味をプラスしました。

今回のまとめ

汁を含んでジューシーな冬瓜と、コクのある豚肉のコンビネーション。ついごはんをおかわりしてしまう、しっかり味のおみそ汁です。非常に栄養が豊富ですので、辛さを控えれば、育ち盛りのお子さんや、食が進まないお年寄りの滋養食としてもぴったりです。

冬瓜/トウガン/とうがんの栄養価と効能:旬の野菜百科 - フーズリンク
https://foodslink.jp/syokuzaihyakka/syun/vegitable/tougan4.htm

冬瓜(とうがん)の栄養と効果効能 - 食品の効果効能辞典
http://www.kounoujiten.com/syokuhin/tougan.html

豚肉の効能について - ミヤチク オンラインショップ
https://www.miyachiku.com/blog/oimopork/340.html

この記事のライター

料理記者を経て、飲食店経営や化粧品会社のマーケティングの経験をもつ。
根っからのごはん党です。趣味は世界の美味しいものを食べ歩くこと。
飲食店経営者として厨房に立っていた経験から、レシピ開発のお仕事もさせてい
ただいています。

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