【ご馳走!おみそ汁レシピ第14回】湯葉と三つ葉のおみそ汁

【ご馳走!おみそ汁レシピ第14回】湯葉と三つ葉のおみそ汁

今年は梅雨入り、梅雨明けが例年より遅い地方が多く、安定しない気候で体調を崩している方も多いようです。今回は、そんなお疲れの方にもたっぷりと栄養を摂っていただける「湯葉と三つ葉」のおみそ汁をご提案します。たんぱく質の宝庫、大豆の力でパワーアップ。爽やかな三つ葉の香りで食欲増進をめざしましょう。


「ごちそう!おみそ汁レシピ」第14回は、大豆の風味がギュッと詰まった「湯葉」と、香りの野菜「三つ葉」がテーマ。湯葉の淡白な味わいを香味野菜が引き立て、食欲のないときにも口にしやすい組み合わせです。おみそ汁というと豆腐が定番ですが、たまには少し目先を変えて、湯葉でアレンジしてみるのもおすすめですよ!

湯葉は豆腐よりも栄養価が高い!

「湯葉(ゆば)」は、豆乳を加熱したときに表面に張る薄い膜で、京料理の食材としておなじみです。大豆から得られる加工食品は、豆乳や豆腐など栄養価の高いものが多いですが、その中でも湯葉は非常に濃厚な栄養を含んでいます。なんと、木綿豆腐に比べてたんぱく質は約3.3倍、鉄分は約4倍、カリウムやマグネシウムなどの栄養素も、2~3倍含まれており、しかもコレステロールがゼロ!もちろん女性に不可欠な大豆イソフラボンや必須アミノ酸も豊富なスーパーフードです。

湯葉の種類

湯葉には加工の方法により、いくつかの種類があります。お好みや調理方法に合わせて、使いこなしてみてください。

汲み上げ湯葉

豆乳を加熱した際、まだそれほど温度が高くないとき最初に張る湯葉。お箸でそっとつまむように汲み上げられます。水分がたっぷり含まれて、とろりとした食感が特徴です。

引き上げ湯葉

汲み上げ湯葉より温度が上がったときに張る湯葉で、竹串で引き上げます。汲み上げ湯葉より水分が少なく、板状で売られているものが大半です。一般的に「生湯葉」、「刺身湯葉」と言われているものは、ほとんどが引き上げ湯葉です。関東では「たぐり湯葉」ともいい、今回使用した湯葉もこの引き上げ湯葉です。

干し湯葉

上記の生湯葉を乾燥させたもの。板のような平湯葉、くるくると巻いた巻き湯葉など、日持ちがするので贈答品としても人気があります。

三つ葉は日本原産のハーブ

お吸い物や料理のアクセントとしておなじみの三つ葉。日本人が昔から親しんできた、日本原産の香味野菜(ハーブ)です。その名の通り葉が三つに分かれた形をしており、やわらかい葉とシャキシャキした茎のコントラストが楽しめます。

旬は春から初夏と言われていますが、近年では一年中ハウス栽培のものが流通しており、手に入りやすい野菜といえます。面白いのが、関東と関西では売られている形状が違うところ。関東では「切り三つ葉」と言って根を切り離したものが主ですが、関西では「根三つ葉」といって、根がついたままで売られており、栄養価はこちらに軍配が上がります。

三つ葉の爽やかな香りは、「クリプトテーネン」や「ミツバエン」という成分によるもので、消化を助けて食欲増進を促すはたらきや、イライラ解消効果もあると言われています。また、むくみを排除するカリウムが豊富で、高血圧や足がつりやすい方にもおすすめです。その他、粘膜を守り抗酸化にはたらくβカロテンも含まれているので、生活習慣病が気になる方はたっぷり摂取しましょう。

「湯葉と三つ葉のおみそ汁」レシピ

手順

では、おみそ汁を作ります。今回は三つ葉を三段階に分けて入れる手間がありますが、独特の香味を逃さないために、ちょっと工夫で美味しくいただきましょう。

1.湯葉をほぐしてちぎっておきます

引き上げ湯葉は一枚の板のように見えますが、薄い湯葉が何枚も重なっています。これを丁寧にほぐすように手でちぎりながらほぐしておきます。こうすることで汁の含みが良くなり、ふわっとした食感に。包丁で切るとかんたんではありますが、角が立ってしまい口当たりが悪くなります。

2.三つ葉を三つの用途に分けて切ります

まず三つ葉を、葉先の部分と茎に分けておきます。茎は食べやすい大きさにカット。葉は形のいいものを人数分残して、あとは大きめに刻んでおきます。これは、火の通りやすさに応じたもので、茎はお鍋で加熱、刻んだ葉は加熱なし、形のいい葉は飾りとして使用します。

3.刻んだ葉をお椀の底に入れておきます

刻んだ葉をひとつまみ、お椀の底へ。上から熱い汁を注ぐことで、加熱で飛びやすい香りを守ります。

4.出汁を温め、茎と湯葉を煮ます

出汁を人数分お鍋で温め、沸騰したら湯葉と三つ葉の茎を加えます。あっという間に火が通るので、30秒ほど加熱したら火を止めて味噌を溶きいれます。今回はやや濃い風味の仙台味噌を使用しました。湯葉には赤出汁味噌もよく合います。

5.お椀におみそ汁を注ぎ、葉を飾ったら出来上がり

味噌が溶けたら再び火にかけ、沸騰寸前で止めて三つ葉の葉を入れたお椀に注ぎます。最後にきれいな形の葉を乗せて、緑のアクセントを加えます。

今回のまとめ

あまり家庭料理では使わない湯葉。引き上げ湯葉なら手軽に汁物の具として使えます。栄養たっぷり、面倒な下ごしらえもないので、ぜひ未体験の方はお試しください。ちょっと濃い口の味噌を使えば、ごはんのおともとしても最高です。

湯葉(京ゆば)の栄養成分検査結果 - ゆば長
http://www.yubacho.co.jp/yuba/index5.html

湯葉の栄養はサプリメント並!? 干し椎茸 身延湯葉の専門店 武州屋
https://bushuya.com/hpgen/HPB/entries/235.html

ミツバ/三つ葉/みつば:旬の野菜百科 - フーズリンク
https://foodslink.jp/syokuzaihyakka/syun/vegitable/mituba.htm

この記事のライター

料理記者を経て、飲食店経営や化粧品会社のマーケティングの経験をもつ。
根っからのごはん党です。趣味は世界の美味しいものを食べ歩くこと。
飲食店経営者として厨房に立っていた経験から、レシピ開発のお仕事もさせてい
ただいています。

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