【ご馳走!おみそ汁レシピ第12回】甘くてクリーミー!とうもろこしの「すり流し」

【ご馳走!おみそ汁レシピ第12回】甘くてクリーミー!とうもろこしの「すり流し」

とうもろこしの美味しい季節。茹でたり焼いたりもいいですが、汁物もおすすめです。今回はトロリとまろやかな「すり流し」に仕立ててみました。一般的なおみそ汁とは見た目もお味もずいぶん違いますが、お出汁と味噌で作った立派なおみそ汁の一種です。旬の甘いとうもろこしで、ぜひお試しください。


「ごちそう!おみそ汁レシピ」第12回は、「とうもろこし」のすり流し。「すり流し」とは、野菜や魚をすり鉢で細かくすり潰し、出汁でのばした汁物です。とうもろこしで作ると、甘くてポタージュみたいにトロトロに。熱々も美味しいですが、この季節は冷製でいただくのもおすすめです。動脈硬化や便秘予防にも効果が期待できますよ。

米、麦と並ぶ、世界三大穀物のひとつ

とうもろこしは別名「とうきび」とも呼ばれ、安土桃山時代の初期、1579年にポルトガル人から長崎(または四国という説も)に伝わりました。本格的に栽培が始まったのは、明治以降。昔は長期保存できる固い粒の物が主流でしたが、今は粒がやわらかくて甘いスイートコーンが市場の大半を占めています。

とうもろこしは、米や麦と並ぶ「世界三大穀物」のひとつで、南アメリカでは古代文明の頃から主食として食べられていました。今もメキシコなどではとうもころし粉で作ったトルティーヤが多く食べられています。ちなみに、他の穀物と違ってとうもろこしは原産地が明らかになっていません。これは祖先である野生とうもろこしが見つかっていないからで、メキシコ、グアテマラなどの中南米付近ではないかと言われています。

胚芽がでんぷんをエネルギーに

とうもろこしは穀物なので、でんぷん(糖質)が豊富に含まれています。そのでんぷんを、エネルギーに変えてくれるのが「胚芽」です。調理の際はぜひ他の穀物と同じく、胚芽まで一緒に食べるように工夫しましょう。胚芽は粒の中にある芯のような部分で、エネルギー代謝を活発にし、疲労回復に役立つビタミンB群を豊富に含んでいます。ごはんなど炭水化物の好きな方には必須のビタミンなので、ふだんから積極的に食事に取り入れるのがおすすめです。

また、とうもろこしは悪玉コレステロールを減らすリノール酸(多価不飽和脂肪酸)やオレイン酸(一価不飽和脂肪酸)をたっぷり含んでいるため、動脈硬化を予防したい人にもぴったり。さらに、粒の外側の皮はセルロースという不溶性の食物繊維からできており、便秘の解消にもはたらきます。

「とうもろこしのすり流し」レシピ

おみそ汁の下ごしらえとして、まずはとうもろこしを加熱します。いくつか方法をご紹介しますので、キッチンにある調理器具や仕上がりの好みなどでお選びください。選ぶときは、粒がパーンと張って黄色が鮮やかなものが鮮度良好の目印。皮がついたままのものは、皮の緑色がくすんでおらず、持ってみてずっしりと実の詰まったものを選びましょう。

とうもろこしの加熱方法

電子レンジを使用する

皮つきのものは、茎に近い方を切り落とし(写真参照)、そのままラップをかけずに500Wのレンジで4~5分加熱します。粗熱が取れたら切り落としていない方を持ち、上下に振るか押し出してください。熱があるうちにこうすると、面白いようにスルリと実だけ出てきます。あとは細かいヒゲを取り除いたら完成です。

皮のついていないものは、濡らして絞ったペーパータオルを巻き、ラップをかけずに500Wのレンジで4~5分加熱します。冷めるまでペーパータオルは巻いたままで。

鍋で茹でる(熱湯から)

ほんのり塩気が感じられる程度の塩を入れた水を火にかけ、沸騰したらとうもろこし(皮つきもものはそのまま)を入れて、3分ほど茹でます。この方法で茹でると、皮がパリッとしてシャキシャキ感のある食感になります。

鍋で茹でる(水から)

ほんのり塩気が感じられる程度の塩を入れた水の中にとうもろこしを入れ、中火でじわじわと過熱します。沸騰してきたら火力を弱め、煮立たせないよう10分ほどキープします。この方法で茹でると、水分をたっぷり含んでやわらかく甘いとうもろこしになります。

手順

1.包丁で粒を切り落とします

一本を3つくらいに切り分け、立てた状態で包丁を使って粒を切り落とします。上から見て8角形の形になるよう包丁を入れると、きれいに無駄なく処理できます。

2.お出汁は合わせ、または昆布出汁で

とうもろこしには、いりこ出汁よりも合わせだし(かつお+昆布)が好相性。さっぱりとした風味に仕上げたい場合は、昆布出汁オンリーでもOKです。ふだんの出汁より、心もち濃い目に作っておくと、とろみに負けず味が引き立ちます。

3.ゆっくりと熱を加えて甘みをアップ

常温のお出汁に切り落としたとうもろこしの粒を入れ、弱火~中火でゆっくりと過熱します。温度の上昇がゆるやかであるほど甘みが強く出るため、お好みで調節してみてください。写真は合わせ出汁500mLにとうもろこし1本分を入れたもの。さらりと薄めがいい方は、もう少し出汁の比率を多くしてもよいでしょう。

4.バーミックスまたはミキサーで攪拌

しっかりと火が通ったら、一旦コンロからおろして粗熱を取ります。湯気が落ち着いて来たら、バーミックスまたはミキサーで攪拌します。繊維が細やかな方がのどごしが良いので、時間をかけてなるべくなめらかに仕上げてください。攪拌する道具がない場合は、すり鉢でしっかり細かくすり潰し、出汁でのばしたものを粗目の網で漉しておきます。

5.さらに過熱し、白みそで味付け

再度お鍋を火にかけます。弱い火で混ぜながら加熱していくと、とろみが増してくるのがわかります。好みの濃度になったら、火を止めて白みそを溶きいれ、さらに2分ほど過熱。沸騰させないよう注意してください。白みそはちょっと甘みが強いので、最後に塩をひとつまみ加えて味を締めたら完成です。

出来上がり。鮮やかな黄色が食卓を華やかにしてくれる、元気な夏の汁物です。アクセントに刻んだ枝豆を散らしてみました。マイルドでなめらかなので、子供さんやお年寄りにもぜひ作って差し上げてください。

今回のまとめ

とうもろこしが好きな方にはたまらない、和風のポタージュ「すり流し」。冷凍保存ができますので、小分けにしておくと朝食にも便利です。また、薄めに作っておいてごはんを加えると、白みそ風味のコーンリゾットに変身します。ごはんが好きな方は、ぜひお試しください。

とうもろこしの基本情報 | 素材と料理の基本 | とっておきレシピ | キユーピー
https://www.kewpie.co.jp/recipes/knowledge/article/11/

スイートコーン(とうもろこし)やヤングコーン:栄養価と効能/フーズリンク
https://foodslink.jp/syokuzaihyakka/syun/vegitable/sweetcorn3.htm

とうもろこしの歴史 | トウモロコシノセカイ|とうもろこしの総合情報サイト
http://www.toumorokoshi.net/history.html

この記事のライター

料理記者を経て、飲食店経営や化粧品会社のマーケティングの経験をもつ。
根っからのごはん党です。趣味は世界の美味しいものを食べ歩くこと。
飲食店経営者として厨房に立っていた経験から、レシピ開発のお仕事もさせてい
ただいています。

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