【ごはん歳時記 4月】春は新米の季節?

【ごはん歳時記 4月】春は新米の季節?

春はフレッシュな新入社員や新入生がやってくる季節。 いろんな分野で新米さんがデビューします。 でも、どうして新人やルーキーのことを「新米」と呼ぶんでしょうか? 私たちが日ごろよく使う言葉には お米やごはんを語源にする言葉が意外とたくさんあるようです。


ごはん歳時記

日本は四季の国。
春夏秋冬の移ろいが、暮らしに、風習に、食べ物に、
四季折々の彩りを添えてきました。
食いしん坊の人にとっては
暮らしの中で一番ビビッドに感じられる四季は
旬の食べ物かもしれませんね。
四季と食べ物を巡るエピソードで
人とごはんのつながりを辿る「ごはん歳時記」
さて今月は「新米」です。

「新米」はお米のことではなかった。

なぜ新人のことを「新米」と呼ぶようになったのかということについてはいくつかの俗説があるようです。ただ共通していることは最初から「新米」ではなかったということ。

由来は江戸時代まで遡り、商家で新たに雇われた人は制服代わりに前掛けを支給されたそうです。真新しい前掛けは新人の印ということで、新人は「新前」(シンマエ)という呼び方をされた。それがなまってシンマイとなり、そのうち「新米」という字があてられるようになったというのです。

他にも新人はまだ何にも染まっていない真っ白な状態だから、とれたてのお米に例えて「新米」と呼ばれたとも解釈されています。新人がさまざまな経験を積み重ねて多様な仕事をこなせるようになることと、お米がさまざまに加工・調理されて多彩な料理に利用されるのは、確かに似ています。

「上前をはねる」は「上米をはねる」だった。

手数料を取ったり、悪い意味ではピンハネしたりすることを「上前をはねる」と言いますよね。
この言葉の語源は「上前」ではなく「上米」(ウワマイ)だったそうです。「新米」が「新前」だったのと逆の現象です。

「上米」というのは神社やお寺に上納する年貢米に課す通行税を指す言葉です。年貢米の一番上の方の米を通行税として徴収することから「上米をはねる」と言ったわけです。
ウワマイがウワマエになまったのは「お前さん」が「おまいさん」になまったのと同じような変化です。お米がお金と同等の価値・役割を担っていたから生まれた言葉だとも考えられます。

なぜ「朝飯前」なんだろう?

仕事や課題を簡単に済ませてしまうことを「朝飯前」とよく言いますが、どうして朝ごはんの前なんでしょうか?

朝ごはんを食べる前というのは、寝起きですし、ごはんの準備や出かける身支度で時間に余裕がありません。そんな忙しい中でも時間をかけずにサクッとできてしまうぐらい簡単なことを「朝飯前」と呼ぶのです。
またこの言葉が生まれた江戸時代では、食事は朝夕二食だけだったそうです。なので、朝ごはん前というのは特に力が入らない時間帯だったようで、力仕事ではない簡単な作業としてこなせることを「朝飯前」と呼んだとも言われています。昔から日本人のエネルギー源はお米だったということです。

この春から新入生や新社会人として新たな生活のスタートを切った若い人たちにひとこと。
朝ごはんは、ちゃんと食べるようにしましょう。
規則正しい食生活は健康の第一歩です。新米さんであるからこそ、最初から正しい習慣を身に着けることは大切ですよ。ご飯を食べて、元気に頑張ってください。

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