【ご馳走!おみそ汁レシピ第2回】春の味覚「せり」でヘルシーおみそ汁

【ご馳走!おみそ汁レシピ第2回】春の味覚「せり」でヘルシーおみそ汁

春の七草にも数えられる「せり」。早春を告げる香味野菜のひとつです。すっきりした風味は、おみそ汁の具材としても昔から好まれてきました。熱に弱いため、調理にはちょっと一工夫が必要です。今回は「せりのおみそ汁」の、失敗しない作り方をご紹介します。


春の味覚・せりのおみそ汁で体調も整えましょう

「ごちそう!おみそ汁レシピ」第二回は、さわやかな香りが春を運ぶ香味野菜「せり」の登場です。おいしくごはんを食べるためには、栄養のバランスにも注意したいところですが、食物繊維たっぷり、胃腸の調子も整えてくれるせりは、炭水化物と好相性。ごはんのお供として、積極的に取り入れたい優秀野菜です。緑の色も鮮やかで、食卓を華やかにしてくれますよ。

せりの「旬」は年末から4月ごろ

せりの旬は12月から4月。俳句の季語でも春、とりわけ早春の光景を詠む歌にふさわしい、フレッシュな香りの春野菜です。近年では水耕栽培が発達し、一年中スーパーなどで売られるようになりましたが、やはり自然の中で育った旬のせりは格別です。

ちなみに、せりを使った代表的な料理である秋田の「きりたんぽ鍋」では、地元の方いわく「必ず根を入れないといけない」そうです。なぜなら、せりの根は茎や葉より香りが強く、お鍋の風味をよくしてくれるため。もし根のついたせりが手に入ったら、ぜひ捨ててしまわずにお料理に利用してみてください。

香味の正体はアロマオイル成分

芳香成分「オイゲノール」とは

せりの独特な香味は「オイゲノール」という成分によるもの。実はこのオイゲノール、クローブ(丁子)やシナモンにも含まれるアロマオイル(精油)成分のひとつなのです。
オイゲノールを含む植物には様々な薬効があると言われ、古くから民間治療に使用されてきました。昨今の研究では、抗菌作用、抗ウイルス作用、鎮痛作用、防虫作用などがあると言われています。

東洋医学では「薬草」として扱われます

東洋医学の世界においてもせりは薬草として扱われ、古代中国の本草書「神農本草経」には、「水芹(すいきん)は婦人の赤沃(血尿)を治し、血を止め、精を養い、血脈を保ち、気を益し、人体を肥健ならしめ、食を嗜(たしな)ましめる」と記述されているそうです。

「せりのおみそ汁」レシピ

熱で香りが飛びやすいので注意

では、おみそ汁のレシピです。せりは個性が強いので、慣れない方は単独で使った方が失敗しません。最も避けたいのは香りの強いもの同士。香りがけんかして台無しになるので、クセの強くないものから試してみてください。今回はせりオンリーのおみそ汁にしました。すっきりしてごはんによく合いますよ。

手順

1.根がついていたら丁寧にほぐします

まずはせりを洗います。葉がちぎれやすいので、そっとやさしく。もしも根がついていたら、ボウルの水の中でていねいにほぐして、細かいごみや泥を取り除きます。洗いあがったら、ざるなどに乗せて水を切ります。

2.根、茎、葉に分けて切ります

まな板にせりを置き、根、茎、葉ごとに切り分けます。それぞれお鍋に入れるタイミングが違いますので、混ざらないようにしておきましょう。
葉の部分だけ、さらに手で適当な大きさにちぎって分けておくと食べやすいです。

3.先にお出汁にお味噌を溶いておきます

お鍋に人数分のお出汁を入れ、火にかけます。沸騰直前で火を止め、お味噌を溶きいれ味を調えておきます。
通常ならお出汁で具材を煮て、仕上げにお味噌を溶きますが、せりは一瞬で煮えてしまうため、先に味付けを済ませて最後に入れた方が、味も仕上がりもよくなります。

使ったお味噌はこちら。きりっとした辛口の仙台味噌です。さらりとした口あたりで、せりの芳香を生かします。

4.せりを部位ごとに時間差で投入

せりの準備が整ったら、おみそ汁を再度火にかけ、沸騰直前になったら根の部分だけを入れます。10秒数えて、こんどは茎の部分を入れ10秒で火を止めます。その後、葉の部分を入れてさっと混ぜたら出来上がりです。

葉を入れたらすぐに器へ盛り付け

葉を入れた後は、間髪入れずに器に盛りつけ素早く食卓へ。熱でどんどん香味が飛ぶため、せりの料理は時間との勝負です。時間が経過すると色も悪くなりますので、作ったらその場で食べきるようにしましょう。

せりはビタミンや栄養が豊富

せりは抗酸化作用が高いビタミンCや、ミネラル、βカロテンが豊富。そのため、ごはんの炭水化物と合わせて食べることで、相乗作用が生まれてエネルギー消費が促進されます。ぜひ、緑の野菜パワーでより効率の良い栄養摂取をめざしてください。

今回のまとめ

昔は水のきれいな川べりに自生していたせりですが、今は護岸工事で見かけなくなりました。夏には白い小さな花を咲かせ、目を楽しませてくれます。田舎の川で見られるかもしれませんので、ぜひ機会があれば探してみてください。

薬効について:春の七草 セリ
https://www.uchidawakanyaku.co.jp/saijiki/201001.html

オイゲノール 薬効
https://aroma-guide.net/seibun/eugenol.html

薬効について・がん予防
https://foodslink.jp/syokuzaihyakka/syun/vegitable/seri3.htm

この記事のライター

料理記者を経て、飲食店経営や化粧品会社のマーケティングの経験をもつ。
根っからのごはん党です。趣味は世界の美味しいものを食べ歩くこと。
飲食店経営者として厨房に立っていた経験から、レシピ開発のお仕事もさせてい
ただいています。

関連する投稿


【ご馳走!おみそ汁レシピ第15回】ボリューム満点「冬瓜と豚肉」のおみそ汁

【ご馳走!おみそ汁レシピ第15回】ボリューム満点「冬瓜と豚肉」のおみそ汁

暦の上では秋といっても、まだまだ暑さは本番。ぐったり元気の出ない方も多いのではないでしょうか。そんな時のお助けメニューが「ピリ辛」。今回は煮込み具合で様々な食感が楽しめる「冬瓜」と、ビタミンの宝庫「豚肉」で、ピリ辛のボリュームおみそ汁に仕上げました。ごはんにも相性ぴったりです。ぜひエネルギーをチャージして、残暑に負けないパワーを養ってください。


【ご馳走!おみそ汁レシピ第14回】湯葉と三つ葉のおみそ汁

【ご馳走!おみそ汁レシピ第14回】湯葉と三つ葉のおみそ汁

今年は梅雨入り、梅雨明けが例年より遅い地方が多く、安定しない気候で体調を崩している方も多いようです。今回は、そんなお疲れの方にもたっぷりと栄養を摂っていただける「湯葉と三つ葉」のおみそ汁をご提案します。たんぱく質の宝庫、大豆の力でパワーアップ。爽やかな三つ葉の香りで食欲増進をめざしましょう。


【ご馳走!おみそ汁レシピ第12回】甘くてクリーミー!とうもろこしの「すり流し」

【ご馳走!おみそ汁レシピ第12回】甘くてクリーミー!とうもろこしの「すり流し」

とうもろこしの美味しい季節。茹でたり焼いたりもいいですが、汁物もおすすめです。今回はトロリとまろやかな「すり流し」に仕立ててみました。一般的なおみそ汁とは見た目もお味もずいぶん違いますが、お出汁と味噌で作った立派なおみそ汁の一種です。旬の甘いとうもろこしで、ぜひお試しください。


【ご馳走!おみそ汁レシピ第10回】実は親戚、ズッキーニとかぼちゃのおみそ汁

【ご馳走!おみそ汁レシピ第10回】実は親戚、ズッキーニとかぼちゃのおみそ汁

いよいよ暑さの本番がやってきました!夏バテで食欲が落ちている方も多いのではないでしょうか。でも、そんな時こそしっかり体力のつく食事が大切です。今回は美味しいごはんのお供、おみそ汁で夏の旬野菜「ズッキーニ&かぼちゃ」をたっぷりいただくアイデアをご紹介します。


【ご馳走!おみそ汁レシピ第9回】すっきり爽快、オクラと生姜のおみそ汁

【ご馳走!おみそ汁レシピ第9回】すっきり爽快、オクラと生姜のおみそ汁

この時期は、暑さと湿度で食欲が落ちたり、エアコンで体が冷えている方が多いと思います。そんな方にぜひ食べていただきたいのが、栄養豊富な夏野菜「オクラ」と、冷えを防いで食欲を増進する「生姜」のおみそ汁。さっぱり風味で、ごはん(炭水化物)の消化を促します。


最新の投稿


キャラクタの着ぐるみがデリバリーする炊飯品宅配サービス「ごはん屋便」

キャラクタの着ぐるみがデリバリーする炊飯品宅配サービス「ごはん屋便」

株式会社ミツハシが運営する炊飯品の宅配サービス「ごはん屋便」では、自社マスコットのオリジナルキャラクタ “ミツハシくん” が出張サービスとして期間限定で炊き立てごはんをお届けすると共にイベントを無料でお手伝いします!


【お米クイズ】第61回:早生品種とは?

【お米クイズ】第61回:早生品種とは?

「これは知ってほしい!」五ツ星お米マイスター・小池 理雄が、皆さんへお米のトリビアを毎回楽しくお届けする「お米クイズ」。 第61回は「早生(わせ)品種」についてです。


【ご馳走!おみそ汁レシピ第15回】ボリューム満点「冬瓜と豚肉」のおみそ汁

【ご馳走!おみそ汁レシピ第15回】ボリューム満点「冬瓜と豚肉」のおみそ汁

暦の上では秋といっても、まだまだ暑さは本番。ぐったり元気の出ない方も多いのではないでしょうか。そんな時のお助けメニューが「ピリ辛」。今回は煮込み具合で様々な食感が楽しめる「冬瓜」と、ビタミンの宝庫「豚肉」で、ピリ辛のボリュームおみそ汁に仕上げました。ごはんにも相性ぴったりです。ぜひエネルギーをチャージして、残暑に負けないパワーを養ってください。


『チキンパエリア ごはん付き』新発売!ビビンバ、五穀ごはん<3種のチーズリゾット>・<完熟トマト>もリニューアル

『チキンパエリア ごはん付き』新発売!ビビンバ、五穀ごはん<3種のチーズリゾット>・<完熟トマト>もリニューアル

丸美屋食品は、電子レンジで温めるだけで簡単に食べられる「ごはん付きシリーズ」より、「チキンパエリア ごはん付き」を2019年8月22日(木)から新発売。また、同シリーズの「ビビンバ ごはん付き」「五穀ごはん<3種のチーズリゾット>」「五穀ごはん<完熟トマトリゾット>」を、2019年9月からリニューアル発売します!


ふっくらして粒感が良い、硬めのごはんがおいしく炊ける 米から生まれた「ごはんのための米油(炊飯用)」新発売

ふっくらして粒感が良い、硬めのごはんがおいしく炊ける 米から生まれた「ごはんのための米油(炊飯用)」新発売

株式会社J-オイルミルズは、業務用油脂製品「ごはんのための米油(炊飯用)」を2019年9月より順次全国で発売します。米を精米したときにできる米ぬかと米胚芽から作られる「米油」を使用しているためとの相性が良く、米本来の甘みや旨みを引き出せます。また、米同士がくっつきにくく、釜離れしやすくなり、食品ロスの低減と作業効率が向上します。