お米の安全

お米の安全

日本人はほとんど毎日ごはんを口にします。それだけにお米の安全性についてはさまざまなルールが定められていますし、生産者や流通業者も安全と品質を高めるためにたゆまない努力を続けています。最近では自然の力をうまく利用する農法も試みられています。日本のお米は味だけでなく、安全性でも世界に誇れるお米です。


日本のお米は、クリーンで安全。

どこの誰が作ったお米なのか、ちゃんとわかる。

「トレーサビリティ」という言葉を聞かれたことがありますか?

トレーサビリティとは、店頭で売られている食品などについて「どこのだれが作って、どのようにして店頭までやってきたのか」という生産・流通経路の記録をたどれる仕組みのこと。
食品に関する安全性への関心が高くなったため、お米の世界でも米トレーサビリティ法が2009年に施行されました。

トレーサビリティ法でわかること

この仕組みがあれば、スーパーでお米を買ったり、飲食店でご飯を食べたりする時に、自分が口にしようとしているお米がいつどこで生産されたものなのかを知ることができます。また生産者や流通業者は、エンドユーザーへの責任を目に見える形で果たさなくてはなりませんから、お米の品質や安全性をより重要視するようになります。

日本人は主食としてほとんど毎日ごはんを食べるのですから、お米の安全性は日本の食の安全性の基本と言っても過言ではありません。それだけにお米のトレーサビリティが保証されているということは、消費者にとってとても大事なことなのです。
市場で人気のある「銘柄米」の場合では、もし違う品種のお米が混じっていたりしたらブランドの信用は地に堕ちてしまいます。異品種の混合を防ぐために田んぼに違う品種のモミが残らないようにしたり、収穫時には農機具の清掃を徹底するなど、安全だけでなく品質を保つための努力も続けられています。

自然の力だけでも、お米は育てられる

お米は温室やビニールハウスで育つ作物ではなく、屋根のない田んぼで育ちます。ですから害虫や病気にさらされるリスクも高くなります。
戦後すぐの時代、お米の収穫を増やすことが最優先だったころは、害虫からイネを守るために強力な農薬や殺虫剤が大量に使われたこともありました。
しかし食糧事情が改善された現在では、農薬が健康に及ぼす影響を考えて、農薬の使用規制や輸入米の残留農薬チェックなどが厳しく行われています。農薬の量を普通の半分以下に抑えて栽培したお米は「特別栽培米」として売られていますし、農薬や化学肥料を使わずに育てたお米には有機JASマークが付いています。

特別栽培米の基準

参考:農林水産省 特別栽培農産物に係る表示ガイドライン

有機JASマーク:
有機栽培された農産物など、有機JAS 規格を満たす食品につけられます。有機食品は環境への負荷をできる限りへらした農業から生まれます。

出典:農林水産省 くらしにいかそうJASマーク

自然農法でお米を作る

アイガモを田んぼに放して雑草や害虫を食べてもらうアイガモ農法や、農薬を使わずにカエルやトンボに害虫駆除を任せるといった試みも以前から各地で行われていました。最近では国の特別天然記念物であるトキが生息できる自然環境を維持するため、冬でも田んぼに水を入れて多くの生物が生きていけるようにしてトキのえさ場も確保する自然農法が佐渡で始められています。

アイガモ農法

日本にはきれいな川の流れや緑豊かな里山がまだまだ残っています。美しく豊かな自然の力によってイネは健康に育ち、安全でおいしいお米を実らせてくれます。自然の力を守り、自然の力を借りることができれば、日本のお米が世界で最も安全で、一番おいしいお米になることも夢ではないのです。

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